カリフォルニアロールの魅力(シアトルか?)
本当何年ぶりの更新だろう。書きたいネタはいっぱいあったのだが、なかなか時間が取れない。
特にビートルズのUSアナログの音質については、本当に書きたかったが、そう思ってからも2年が経ってしまった。まあいいのだけど。
数年ぶりに自分の「お気に入り」に作っている「ビートルズ」フォルダに登録している30ほどのサイト、ほとんど「Webページが見つかりません」なんです。今やブログ全盛、なんか個人のセンスばりばり、手作り感バリバリ、「とりあえず作りました」感バリバリのホームページがだんだん少なくなっているのは、本当寂しい。
そんななか、私に5年ぶりぐらいに更新を思い起こさせたのが、スターバックスから昨年あたりに発売されたジョン・レノンの「リメンバー」。単なるコンピレーションだが、長年ビートルズ・ファンを続けてきた身としては昨年発売の「LOVE」以上に衝撃的であった。
1.#9 Dream 2.Instant Karma! (We All Shine On) 3.Working Class Hero 4.Hold On 5.Watching the Wheels 6.Remember 7.God 8.Mother 9.Sean's "Little Help…" 10.Imagine 11.Steel and Glass 12.I'm Losing You 13.Going Down On Love (Instructions Only) 14.Nobody Told Me 16.Isolation 17.Jealous Guy 18.(Just Like) Starting Over
さあ、どうっすか。全国のレノンファンのみなさん。このジャケ、この選曲、この並び。
やたら「ジョンの魂」からの選曲が多く、「サムタイム」「マインド・ゲームス」からは1曲もないが、ぜひipodでこの並びにして聞いてください。あら不思議、日曜日の朝遅く起きて、スタバで買ってきた豆でコーヒーを落としながら聞くのにピッタリなのである。
ラヴが入っていない、スタンドバイミーが入っていない、などと言ってはいけない。これはレノンをBGMとしてとらえた作品なのだ。
もし私が制作者で、レノンのコンピレーションを作るとしたら、無意識に「あれも入れなきゃいけない、これも入れなきゃいけない」というプレッシャーがある。それは、レノンに対するリスペクトなのである。
けれどもこの制作者は、一つの目的に沿って制作している。ヒア・ミュージックのコンセプトに沿ったアルバム作りである。それはレノンでなければならないことではない。ある意味、レノンをBGMとして捉えられる客観性がなければならない。
これを制作したのはそういうプロで、9曲目や13曲目は確信犯だ。ちゃんとレノンへのリスペクトも感じられる。このCDに収録されている最も新しい曲ですら、27年前のものなのだ。つまり、このCDは、日曜の朝の新しい耳に向けられている。
本当凄く新鮮だ。そして、この人は伝説の人ではなくて、優れたミュージシャンであり、メロディメーカーであることに今さらながら意識する。寿司屋に入って、ギョクから頼んで味が薄いものから濃いものへ、途中穴子やヒカリモノに行って最後油の乗った大物で締める、といった通ぶりは必要ない。
日本人からしたらゲテモノっぽいカリフォルニアロールとか、レインボーロールとかも、これは寿司に対する自由な解釈の一つなのだ。その中に、寿司に対する発見もあるのである。
本当に、古くからのレノンファンに聞いて欲しい。私は若い人にレノンを勧めるなら、このCDか、シェイブド・フィッシュしか勧めないことにする。レジェンドやらワーキング・クラス・ヒーローを否定するつもりはないが、単に曲順が好きなのである。
ただし、私のリメンバーには最後のスターティング・オーバーのあと、スタンド・バイ・ミーを追加していることも付け加えておかないとフェアじゃないね。(07・9)
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