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2019年6月 9日 (日)

2019年4月29日 (月)

2019年4月29日 (月) 神奈川県藤沢市


2時頃までルーティングをして、あとは横になっている。

5時にチェックアウトし、5:17の始発で国府津に向かう。

5:45から歩き出し。

辻堂店は店員対応もあまり良くなく、清掃もされていないし、駅前で治安もよくなさそうだった。
比較対象が東戸塚店しかないけれど、広いので楽しみにしていた割に、箱根から下りてもう一度ここに戻ってくる気はなくなった。

実は、小田原にも快活はあるにはあるのだが、小田原線で30分ぐらい揺られ、駅から20分ぐらい歩いた泰野にある。
なら、同じように小田原から30分バックして駅前で規模の大きい辻堂店へ…というのが選択理由だった。

さて、せっかくフリーの朝食をパスしたのだから、朝はうまいものを食べたい。
昨晩パンだけだったので(アイスとジュースはしこたま摂ったけど)、食欲も回復している。

と、国府津駅でて間もなく、1号線沿いに吉野家が見える。
無性に食べたくなるのだけれど、、中は暗く、やってなさそう。

ま、そうだわな。
駅前やビジネス街と違い、誰がこんなところへ車飛ばして朝定食を5時台に…と思ってたらやっていた。
ハム玉子納豆定食を食す。満足。

6:56酒匂川。
朝食を摂ったとはいえ、国府津からここまで小一時間かかっている。

ということは、昨日無理して歩いても小田原にはたどり着けず、ここで日没になったということだ。よかった。


ここは広重ポイントだが、とても小田原城が見えるような状況ではない。
でもこのあとのルートを考えると、やはり東から来たらこの川で小田原市内が一望でき、城や、箱根や、場合によっては富士まで見えたのだろう。
と、思いをはせる。

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川を渡って、裏道が蒲鉾通となっている。
開けている店は少ないが、朝早いのに観光客もちらほらいる。

昔東北で過ごしていた時、笹かまぼこの何がうまいんだ?とずっと思っていて、その後も「うまい蒲鉾」というのがよくわからない舌であることが判明している。

たぶん、旨いのだろう。でも高そう。再訪して味見してみたい。

8:09、小田原宿なりわい交流館。
2時間歩いたのでトイレ休憩したい。

でも営業時間は10時からなので交流できない。
裏が公園になっているので少し休む。休日の8時なので犬を散歩する人などが行き交う。

天気も良く、城下町をくねくねと曲がっていく。

結局城がバーンと見えることはなく、外堀のさらに外を周回して小田原を抜けることに。

高架を越えて、公衆トイレで用を足し、いよいよ箱根の山へ。

須雲川沿いに箱根登山鉄道を越えたり、戻ったりしながら入生田へ。

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いよいよ国道から別れ、山へ入るのだけれど、陸橋を越えなければならない。

久しぶりに階段を上がると、そういえば四月から左ひざが痛む。

今回すごく心配していたけれど、すでに50キロ以上を歩いていても大丈夫で、忘れていた。
不思議なことに、ここで思い出したが最後、今回最終日まで膝痛が起こることになる。

旧道は箱根湯本の温泉町の一本手前の道路を登っていく。

9:30、芦ノ湖までの最後のコンビニ、と地図ではなっているので、🍙とポカリと買い込み、少し休息をとる。

グーグルで芦ノ湖まで時間を計ったら「3時間」と出た。ま
あ3時間では行けないだろうが、だいたいここまで予定通り。

歩き始めたら箱根湯本郵便局があり、ふとお金を降ろす。

たぶん、不安だったんだろう。
あまり現金を持ってきておらず、ほとんどカードとICマネーで支払いができたもので(本当に今回ICマネーは使えた)、小銭や千円札がない。

山の中でもし急を要するようなことがあればキャッシュ、そんな連想かもしれない。

しばらく歩くと、ファミマがある(なんじゃそりゃ)。
5年前の地図なんてそんなものだ。

結構な急坂だが舗装されており、足の痛みも重心が後ろにかかるので、痛いつま先に負担がかからない。

このまま芦ノ湖まで行ければいいな、と思っていると、すぐに「旧道右」と鬱蒼とした森の中に誘われる。

舗装道は車を走らせるために傾斜を回避しなければならず、どうしてもウネウネと上ることになるのだが、旧道はそこを突っ切る形で走っている。
ある意味、最短コースなのかもしれない。
しかし地道で滑りやすく、人気も少ない。できるだけ早く抜けたい。

山道と舗装道を行きつ戻りつしながら、箱根大天狗山神社のところで迷い、そのまま県道を上がってしまう(なんか険しいなあ、とは思ったが)。

一旦神社境内地に入り、旧道がまた始まっているのだが、これはわかりにくい。
本を信じていいのか、案内を信じていいのか、自分を信じていいのか。

違和感がなかったらもっとロスしていたが、トウカイダーの中にはずっと国道を歩いている人もいる。
それはそれで感服するキツさがあると思う。

旧道も整備が進んでいて、このあたりから階段や石畳が現れてくる。
なんかかえってキツいような気もするが、テンポよく進んでいく。

畑宿で11:15なので、休息を取ることに。

旧道と須雲川自然探勝歩道が整備されていて、トイレについてはそこここにあって困ることはなかった(なんなら自然回帰してもいい)。
ただ、休むとなると森の中はちょっと怖い。

畑の集落に休めるような場所はなかったので、小さな神社の参道となっている石段に腰を掛け、少し早い昼食とする。

すると、上空に大きなトンビが旋回している。
これ、ひょっとして狙われてない?

都市部のトンビのみならず、箱根の山の中でもトンビの生態が変わりつつあるのだろうか。おっかない。

貴重な食料なので、あげるわけにはいかない。
トンビが大きく旋回して一瞬山影に入るタイミングで🍙を一口、背中の後ろに隠してまた一口、と食べた(気の小さい男)。

🍙はうまい。

ここからの登りはきつかった。
地図を見てもらえばわかるが、1号も県道もウネウネになっている。

女転がしの坂とか猿滑りの坂とか、いろんなのをひっくり返すような坂道が続く。
直接舗装道で上がるもの、階段で上がるもの、何度も繰り返して上がるもののまだまだ芦ノ湖には至らない。

甘酒茶屋付近で一瞬、道を見失いかける。私の前後を歩いていた青年と顔を見合わせるが、
「どれでも一緒でしょ、たぶん」とお互い言いながら最後の力を振り絞る。

地図ではもう間もなくなのだが、ここから本当長かった(キツかった)。

一旦上って、下りてくる石畳で、気持ちも焦ったのか、滑ってしまった。

これはヤバい!と思った。足を開く形、筋を伸ばす形でこけたので、場合によったらこの後の旅に影響が出るかも、と思った。
幸い、軽傷だったので、むしろこのあと慎重になることができた。

13:00、芦ノ湖元箱根港着。疲れた。

元箱根はごった返している。大渋滞である。

そりゃGWだもの。とにかく遊覧船のりばで休憩。

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ここはバスターミナルになっているが、ここもごった返している。

三島行きは一時間に一本ぐらいだけれど、大渋滞なのでいつ来るかわからないとのアナウンスが流れる。

困った。いつ来るか、だけではなくて、いつ下りれるか、もたぶんわからないのだろう。

さてどうするか。ともかく遊覧船のりばで靴を脱いで休む。

外国人観光客が多い。雨も降ってきている。
靴を脱いで周りに迷惑かけなかっただろうか。
次のアクションの術もなく、ただただ休憩する。
どうしよっか。

重い足、重い荷物でバス停にいつ来るかわからないバスを立って待つ、というのは考えられない。

しかたがない。
下りれるところまで、下りてみるか。

グーグルで三島まで4時間と出ている。
最速でも日没を迎えてしまう。
それに、途中で足が前に出ず、下りれないとなっても、途中のバス停はもっと時間が読めない。
今思えば無謀な選択だったと思う。

13:30、歩き出す。

セブンに立ち寄り、キットカットとホットコーヒー、アクエリアスを買い込む。
雨も降っていたのでコーヒーは本当に助かる。

足元の悪い松並木を通り過ぎ、13:51箱根の関所へ。
非常に立派な施設である。

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しかし歴史的な興味はなく、先を急ぎたい。

旧街道はここを抜けることになっているが、入場料が500円となっており、やむなく券売所に並ぶ。
しかし、通り抜けるならいらないとのこと。
これ、このまま資料館もすっと行けるんじゃね?
箱根に半日いるのなら回りたいコース。

30年ほど前、軽い気持ちで横浜から箱根に来たことがあった。
まさか芦ノ湖まで上がれると思っていなかったのに、登山鉄道に乗り、ロープウェイに乗り、最終の海賊船に飛び乗り、バスで下りてくるという綱渡りをやったが、30年経っても相変わらず駆け足だった。


また国道を歩いて稲荷神社まで行って振り返ると、ここはそう、あの広重ポイント。

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しかしここで旧街道の案内が湖側を向いており、正直迷ってしまう。
写真を撮ることも忘れ、「いや、峠まで来たら本来の広重ポイントがあるかも」とルーティングを優先するが、これはあとあと後悔する。
(ので、写真はストリートビューから)

旧東海道サーチをすると、やはり湖側を指している。

しかたなく湖側へ折れるが、住宅の中を通り、旧道の趣きはまるでないので不安になる。
しかし後で地図を見ると、これまで登ってきた道と同じく、うねる国道のショートカットになっていた。

しばらく行くと、お馴染みの山道が待っていた。

歩き出して1時間、少し小雨が降る箱根峠。
失敗した。

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これはまったく広重ポイントではない。
さっき写真撮っておけばよかった。

後悔先に立たず、一気に疲れが出たので買っておいたキットカットを食べる。

復活。キットカット凄い。

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ここから本格的に下り。

静岡県に入ると、いきなり登山道が整備されている。

…あまり誉め言葉ではない。石畳である。
これが何キロも続くと、足への負担は大きい。

接地がその都度変わり、気が抜けない。
滑りやすい。
地元はずいぶんお金を出し合って整備しているのだけれど、みなさん完成後に上り下りしてみたのだろうか。

これがここから三島大社の手前まで、断続的に続いていく。

もし三島側から登っていたらどうだったろう?
石畳なので上りやすい、下りの神奈川県側の階段はきつい、となっていたのだろうか。

1530大枯木坂からしばらく下ると、芝生があるので休憩。

時折小雨が降るような状況なので誰も通らない。
バッグを背に横になる。

すると、いきなりトレッカーがトレーニングで走って下りてくる。びっくりした。

あまりゆっくりもしていられないので先へ進む。

16時ころ、山中城址を過ぎたあたりの風景が絶景だった。

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後で調べると、伊豆あたりの山並みのようである。この辺は火山地帯だから、やはり富士も含めてダイナミック。

スカイガーデンという、日本一の吊橋施設が連休で賑わっている。

駐車場が隣接していて、その裏側を旧街道が走るが、まさかそこを私が通ってくるなどと思っていない若いやつが車を停めた後に立ちションをしてて、仲間が爆笑している。


このあたりから道は山道ではなく里に下りてきているので、神奈川の登りのほうが山道だったのだが、ここから先に地獄が待っていた。

いい加減、石(ころ)畳に疲れ、石畳と並行する農道を歩いたりする。
旧道忠実主義は投げ出す。

このあたりからの坂は、「坂」と言っても、上りの女転がし坂、猿滑坂とは違う坂。
同じなのかもしれないが、神奈川は階段があった。

静岡側の坂は里にあり、舗装された、車で上れるギリギリの急な下り坂が、だらだらと長く続いていく。
箱根を越えてきた足へのダメージは尋常ではない。

「こわめし坂」というのは背負っていた米が強飯になるような坂からのネーミングで、女やサルをひっくり返す、というのとは効果が異なるということになる。


もうこの時間なので上ってくる人はいないが、ご同輩を2人ぐらい見かける。
みなさん少し歩いては休み、足を回したりしながら歩き出している。

このあたり、足がたいがい限界なのに、先を急いでしまう性分が情けない。

16:50JAの坂支店(地名に「坂」がついている)を過ぎたあたりに石段があったので、しばし休憩。
さっき追い抜いてしまった同輩が少しずつ足を休めながら、私を尻目に進んでいく。

天気も良くないので、かなり暗くなってきた。市内を一望するが、まだまだかかりそう。

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塚原新田のあたりで雨がまた少し降り出す。

1号線に出るが、三島市中心部に向かう道は風情のある松林。
これが約1キロ近く続くのだが、なんと歩道はすべて石畳。
もういい加減にして欲しい。足首がバカになりそう。

暗く、雨も降っていて危険だが、車道に下りて傘を差し、歩く。
途中屋根のあるバス停で少し休み、また歩く。

やっと松林を抜け中心部に入るが、ここに来てもまだ愛宕坂だの、今井坂だのと下り坂が続く。

橋を二つ越えて、18:22三島大社。
広重ポイントはなかなかに幻想的。

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門前の鰻屋の香りが食欲をそそる。
食欲はそそるが、腹が減らないのだ。
体は限界を超えている。

トイレに行きたいのもあり、三島大社にお参りするが、18時を回ってどこも開いていない。

境内は広い。こんなところに苦行が待っているとは。

またとぼとぼ大通りに戻る。

本町交差点に出ると、開店から間もない感じのファーストキッチンがある。
その脇にトイレがあるのでトイレを借りる。これで一段落。

朝6時前から歩き始め、12時間以上歩いてきたことになる。
さて、快活の沼津に行くなら、この交差点近くからバスに乗り、バスを降りて10分ほど歩くことになる。
ブースが空いている保証はない。これはとても考えるのがつらかった。

この周辺にネカフェはなく、物事を慎重に考えて、まずより繁華な沼津駅前のネカフェをあたってみよう。

それがダメなら周辺のホテル。
駅から離れることになるが、その時点でもう一度沼津の快活に行ってみる気力が復活しているなら、行ってみることにする。

それにしても駅までの道はつらかった。
1キロほどだが、信号一つ渡るのがつらかった。
途中、すみの坊本町店では行列ができていた(門前の系列)。

19時、三島駅。
沼津へ行こうと思うが、豊橋行きと熱海行き、どっちに乗ったら行けるんだろう。
疲れてわからない。
沼津駅前のホテルを検索しても空き室はない。

沼津駅もなかなかレトロ。昔、東京11:23発大垣行きで帰阪したことを思い出す。

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19:20頃、沼津駅前のネカフェに。

禁煙のフルフラット、と言うと満杯とのこと。

絶望著しく、店長らしき店員に「どうしたら…」と泣きつくと、今ひと部屋空く、とのこと。
思わず「よかったー」と声を発してしまう。

店長は、「今ひと部屋空く」と言っただけで、禁煙であるとも、フルフラットであるとも言っていない。

部屋は広かったが、靴を脱いで上がれるようにはなっていない。
長短の椅子が二つあるだけで、壁に寄せて落ちないように寝るしかない(後から調べるとペア席)。

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それにしてもタバコの臭いはひどく、3日ぐらいウィンドブレーカーから抜けなかった。

しかしもう他を当たる元気など残っていないのである。
とりあえず、助かった。

シャワーを…と言うと、21:30まで予約が入っているらしい。
すぐにでも横になりたいが、汗まみれ、雨まみれ、泥まみれなのでこれでは横になれない。

しかたなく、食事に出ることにする。

沼津駅前も、一人で食べるところはあるようでない。
歩きたくないので近場を探しても、隣のモスバーガーぐらい。

モスなあ…。昨日のように、食指は動かない。

近くにサイゼリアがあることが判明。
昨日のピザトーストに続き、食指が動かないときのイタ飯である(ピザトーストってイタ飯か?)。
結構人が多い人気店だ。20時入店。

メニューを見てびっくり、全品300~400円だ。
500円もだそうものなら、聞いたことのない、食べたことのない一品が提供される。

思わず店員に、「はじめてなのだけど、これって、量が少ないの?」と聞いてみる。
すると、「一品だけ頼まれる方もいらっしゃいます」とのこと。


迷ったが彩りガーデンサラダとアーリオ・オーリオを頼む。これで600円。コンビニ並みだ。

味は…。まずくはないが…。
ほとんどセルフに近く、こういったところでコストダウンを徹底的に図っているらしい。

ネカフェに戻り、2130までネットを確認。

さあ、やっとキレイにして寝れる、と定刻にフロントに行くと、前の人間が遅れているとのこと。
呼びに行くから…とのことなのでブースで待つ。
少し遅れて高校生バイトっぽいのが呼びに来る。頑張っていて、彼はなかなか対応はよかった。

箱根の汚れと疲れを落とし、部屋に戻る。

ダーツなんかで遊んでいた外国人が支払いで追加料金を言われ、不穏な感じになっている。

ここも飲み物はフリーだが、快活に比べ水増し感が強い。
隣のブースから、「大丈夫か?」と思うぐらい、異常に咳がひどい。
まあこっちには耳栓もあるし、何より疲れている。シャワーから帰るとバタンキューで0時頃まで爆睡。

4/29(月) 5:45-18:22 38.6キロ 64千歩

 

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