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2019年6月13日 (木)

2019年5月 3日 (金)

2019年5月 3日 (金)  静岡県静岡市

2時頃まで振り返りをしたあと、4時までうとうとする。

4:50出発。朝の繁華街はけっこう怖い。

5:02の東海道線で清水に戻ると、待望の富士山が見える。

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5:12歩き出し。2時間ほど歩いたところで県立美術館前付近では旧道に折れていなければならなかったが、休憩がしたくて県道沿いにコンビニを探していると、道を誤ったことに気付く。

そのまま静岡鉄道に沿って旧街道は進むが、JRとの交差でいったん切れる。

地図では、現在は北村地下道を通るとあるが、この地下道、危険極まりなかった。

車が1台ぐらいの幅の地下道で暗いため、対向で降りてきた車が私に気付くのが遅れたら逃げようがない。
途中、在来線と新幹線の間に申し訳程度に退避箇所もあるにはあるが、これが生活道路となっているのはすごい。
本当怖かった。

再び静岡鉄道と並走するが、しずてつはラッピングが美しい。

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東静岡あたりでふたたびJRをくぐるが、またしばらく行くとくぐり直す。
このあたり、何があったんだろうか。

旧街道としずてつは比較的並走しているが、JRと1号線は直線的に敷設されている。

東海道を除く街道筋も、直線的に敷設されている。
比較的早めに街道が整備されたことや、府中宿は大きく、城下町の整備が進んだことが理由だろうか。

ともかく、地下道くぐりはあまりしたくない。

8時、出発地点に近づいてくる。
腹も減り、出発から3時間でだいぶ足も疲れているので新静岡あたりで休憩を考えていると、繁華街のど真ん中なのに小伝馬町公園が広く美しく、トイレもあるのでここで休憩。
今日も暑くなりそう。

このあと、実はもう一回あるのだけど、できれば出発地は宿より先にあるほうがいい。
しかたがないのはしかたがないが、今回、東戸塚、吉原と静岡は前に進んで宿にしたために、翌日はバックしてスタートし、宿の地をもう一度通ることになったが、やっぱり旅情がそがれる気がする。

静岡城周辺の緑は美しい。少し手前にあった清水山もそうだったけれど、どうやって保全しているのだろう。

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昨日泊まった快活の前を通り、今日2回目となる静岡繁華街を横断する。

少し外れたあたりで脇道へ入るが、山と渓谷社の地図にある目印となる店はない。この中心部だけで誤りが3か所はあった。

人気が少なくなると不安になり、地元の人に尋ねてみる。
親切なことに曲がり角までついてきて教えてくれる(「二筋前を左」だけでもよかったけど…)。

教えてもらったけど、手掛かりがなくて不安になる。

特に驚いたのは、この地区に目印とされて記載されている神社がない。
いくつもない。案内看板は出てくるし、GPSでも間違っていないのだけれど、駐車場しかない。

はっ、と見上げると、駐車場の2階が神社になっていた。
こんな箇所が何か所かあった。
これは何か、歴史的な背景があったのだろうか。さっきのJRの迂回といい、静岡市の都市整備には何か特別な事情がありそう。
 
街中を抜けて、これまた今回楽しみにしていた石部屋に9:48到着。開いていた。

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次々とお客が車でやって来る。これもまた昔と変わらない光景なのだろう。静岡の観光スポットみたい。

安倍川餅はきなこと白砂糖が分けてかけられている。
なるほど、好みに合わせてということか。
餅はつきたて。今日の朝食である。

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客がスマホを忘れている、と店の人。
これも今は昔の風情。トイレを借りて再出発。

さて、府中の広重ポイントは安倍川で、地図には「賊機山を背景に安倍川の川越しが描かれている」とのことであるが、賊機山は安倍川の東側なので、橋を渡ったところから振り返った構図になるはず。

でも描かれているのは山側へ渡っている様子だし…と思って風景を見ると、これって徳願寺山とか、西側風景じゃないの?

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安倍川橋を渡って丸子の宿に入っていく。

しかしこのあたりはずいぶんニュータウン化している。

山に近づくにつれ、道が細くなり家が古く点在化して旧街道らしくなっていくと、10:50とろろの丁子屋到着。

11時開店で、びっくりするほどの人。えー、である。とろろ汁ですよ?安倍川餅の比ではない。

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こんな小さな店で、どれぐらい待たないといけないのか。

タイムロスもさることながら、今日は朝から気温も日差しもあるので、体力の消耗が心配。
これから峠越えを控えてて、しかも宿も決まっていない。

恐る恐る店員さんに聞いてみた。

入店は15分ぐらいかかるけど、あとは早いとのこと。本当?

もっと早くに通過する場合にはあきらめなきゃいけなかったし、そもそもGWは休みの可能性もあったので、これはチャンスかもしれない。
一応、少し待ってみることに。52番。

すると店員さんの説明通り、11時になるとどんどん店内に案内され、ほぼ15分で店内に入ることができた。
民家から奥に続く別館があり、中はすごく広い。すぐに注文も取りに来る。

ここから少し時間がかかり、朝も早かったことから少し居眠ってしまう。

みんな靴を脱いで座敷に上がるのだが、少し臭う。
ヤバい。
でも仕方がない。

シンプルなとろろ定食が出てきて、2合ぐらいあったろうか、おひつ一杯の麦飯は食べ放題。
でも1時間ほど前に安倍川餅食べているので、そんな食欲があるわけではない。

一杯いただく。うん、とろろ。

正午前には店を出るが、店員さんの対応はすごくよかった。

それと、足の臭いは私ではなかった。
マメを悪化させないよう消毒は頻繁にしているし、靴の中も蒸れないよう2時間に一回は靴下を脱いで乾燥させているのだ。

店を出たときも相変わらず来店者は多かった。

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さて、おなかも一杯。
丁子屋から県道を離れ、山すその道をくねくねと進む。が、しばらく集落もなく、ラブホテルと採石場である。

道を間違いかけて進むと、対向車の大将が車を止めて「この道は違うよ」(何が)と教えてくれる。

昨日ぐらいから、日焼けもあって、私を一目見てトウカイダーと判定してくれる人が増えたみたい。

しかし暑い。背中は汗びっしょり。
しばらくすると1号線に合流して、道の駅がある。

これ幸いと休憩し、出がけに頭から水を被る。これが爽快爽快。いかに参っていたかがわかる。
正気に戻る、という感じ。しばらくは涼しい。

山の中に入っていくので、ああ、いよいよまた山道か…と思っていたら、12:50頃、整備された宇津の谷の集落に出る。

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ストリートビューもないので、まさにここは秘境。

本当に山間の小さい集落で、なぜここを整備したのかはよくわからない。

「美しいまちなみ優秀賞」も受賞しているらしい。きっと整備前も間宿の雰囲気が昔からまったく変わらなかったのかもしれない。
こここそ、石畳が美しかった。

ここからしばらくは本当に山の中に。

どこが峠なのか、表示が正しいのかわからない。
一つ間違えると遭難しそう。せめて標示ぐらいはちゃんとしてほしい。

本当に宇津の峠である。
しかし、昨日の薩埵峠よりさらに楽で、降りてくるとすぐに開け、13:15、蔦の細道との分岐に出る。

慌てて広重ポイント。おそらく、昔は右側の川の流れもよく見えただろう。

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また1号線に出て歩くと、再び道の駅。
さっきあまりに爽快だったので、少しバックして、休んでからまた水を被る。


しばらく岡部川に沿って歩くと、だんだん道が広くなり、14時過ぎに岡部宿。

立派な大旅籠跡などがある。

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しばらく松並木の大通り1時間ほど続き、なんだかおしゃれな家まで出てくる(どうやら美容室らしい)。

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少しバス停で休んだ後、再び歩き出すが、長く続く松並木はなかなか藤枝宿にたどり着かない。

途中、水守交差点付近で迷い、児童公園でトイレを借りると子供に開けられる。

かなり疲れてくる。もう16時頃。まだ着かない。

さらに30分ほど歩いて、やっと藤枝宿。

広重ポイントは問屋場内で、現上伝馬交番横に大きな看板が出ている。

この広重の絵は、珍しく風景に乏しい。
「人馬継立」と題され、鬱蒼とした森の中の問屋場内の様子が描かれており、山も川も富士もない。

上伝馬交番の前に立ち、どうしても気になることがあった。

それは、背後の“森”だった。
街道筋から奥に進むと境内地があって、大きな木が見える。絵の鬱蒼とした森は、この森ではないのか?

問屋場では手続きをする業者は多く、街道に入口があり、奥にこの絵の手続きをするところがあったのでは?

重い足を引きずり、奥へ進むと「月見里神社」(やまなしじんじゃと読む)があり、この大楠は天然記念物だそうだ。
ひょっとしたら、この本殿で継立の手続きをしていたんじゃないだろうか。

当時の寺社の役割を考えると、まんざら妄想でもないのかもしれない。

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写真を撮って街道に戻る。もう17時だ。藤枝駅までもまだだいぶ距離がありそうだ。

ネットで探しても、藤枝で今夜空き室のあるホテルはない。選択肢はなく、六合の快活に行くしかない。
ただし風呂はない。どうするか。

もう少し歩けば、島田との中間地点にスーパー銭湯があるらしい。
六合で休んでから行くか、明日の朝風呂という手もある。
 
瀬戸谷川の袂で少し休んだ後、また歩き出す。
地図やグーグルマップではもうそこなのに、1時間ぐらい歩いて18:30宿着。疲れた。

ともかくミニッツメイドをガブ飲みする。大きな荷物を置いて、着替えだけ持ってまた歩き出す。

途中退出なので受付に伝票を預けておこうとすると、変な顔をされる。
いらないそうだ。


さらに20分ほど街道を歩くが、さすがに暗い。
今回、夜歩きは避けてきた。走破が目的ではないのである。

風景が見えなくては意味がない。

しかし先を急ぐと、どうしても風景を味わったりする余裕などなくなってしまう。

歩き始めて思いのほかだったのは、これだけ旧街道が入り組んで現道から離れたりまた合流したりすると頻繁に地図を確認する必要がある。
足の向くまま気の向くまま、みたいな呑気な歩き旅はできないのだった。


19時過ぎ、スーパー銭湯着。混んでる。
浴室に入ると、床に玉砂利が埋めてあり、痛くて痛くて歩けない。
なんとか脇を歩いて洗い場に行く。

腕は日焼けのため、湯にはとてもつけられない。

…しかしとても気持ちがいい。
炭酸湯では詰め合わさないで座っているので、座っている人を蹴り飛ばしながら奥に入る(笑)。

サウナも短時間だったが、久しぶりに汗を流す。
ジェット風呂で凝っているところをもみほぐしたいが、うまくいかないので電気風呂を使ってほぐす。

結局20時ごろまで湯舟に浸かったあと、洗面で足指のケアを堂々とやり、髪の毛を乾かす。

さて、帰ろうと外に出ると、足が膨れて痛くて歩けない。
何とか騙し騙し20分歩き、ダンススタジオの角で街道から分かれて、20:50島田駅着。

島田は割に街路整備がなされている駅前だった。

21:04発のJRに2分ほど乗り六合に。
ここは最も駅近の快活ではないだろうか。
駅前広場に隣接しており、駐車場を乗り越えて入ることができる。

多目的トイレで下着やTシャツを選択した後干し、22:30から2時間ほど爆睡。

5/3(金) 5:12-18:30 (+70分) 41.3キロ 72千歩

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