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2010年6月 7日 (月)

間違っている

ACのラジオCMで、「困ったオトナ、増えていませんか?」とのナレーションの後、どこにでもモノを捨てたり、大声で携帯で話したりするSEなどが挿入されるが、どうなるのかな?と思っていると、「こんな大人にしたくない。だから子供のうちに」えっ?「だめでしょう!ユウタくん!」「ごめんなさい」「はい、よくできました」「きちんとしかろう、ちゃんとほめよう、大切にされている、その思いで、子どもの心は育ちます。」エイシ~、という終わり方。えーっ!何だコレ!何のことだろう?

躾が大事、というのならそれだけを言えばいい。困った大人が増えていることと関連付けることは間違っている。叱らない親が増えているなどというのはもっと飛躍に過ぎる。
ここは本来、「大人が範を示そう」と言うべきなのにそう言わないのには、今や逆切れされて暴力行為を受ける、とかそういう配慮があるのかも知れないが、これではまるで言い掛かりになってしまう。「子供甘やかすと困った大人になりますよ」と言っても、今の「困った大人」は甘やかされて育ったとまでは言えないだろう。
私の個人的感覚では、男性は年齢が上へ行けば行くほど酷い。傍若無人この上ない。最悪だ。一方女性は全体的に変貌が凄い。「オス化」とか云われているが、単に公共の場での化粧や飲食は目のやり場に困る。そういえば口を手で押さえてないで欠伸をする女の人は増えましたなあ。
また脱線したが、電車なんかに乗っていると、一両に40人乗っているとして“透明の仕切りがある40室″があるように見えることがある。化粧する人、飲食する人、大声だす人、鼻ほじったり枝毛取ってそのへんに捨てる人。厄介なのは、恰も自分以外の存在がないように振る舞い、そのことがその存在を傷つけることだと思う。
これは子供をちゃんとしつけなかったからか?子供から老人まで、「プライバシーのある生活」が当たり前になったからではないのか?今の「困った大人」は手遅れで、「子供のうちに」叱ったりしないといけない理由は何なのか?

これではユウタくんがあまりに可哀相だ。大切にされていると思うだろうか。「子供のうちに」などという理不尽さを受けた子供は必ず、グレると思うんだけど。

困った大人に、ちゃんと「困っている」と言える社会にしよう。大人を叱ったり、褒めたりできる社会を目指そう。子供が褒められたり叱られたりしたいような大人になろう。弱い者がいつも犠牲になる社会は間違っていると言おう。君たちは君たちであると同時に、社会の一員だと言おう。
そういうメッセージが交わされることを、子供たちに伝えていきたい。それを子供に伝えることが、子供の心を育てることだと私は信じたい。


テレビバージョンでは態度の悪いアンチャンが時折ユウタくんとオーバーラップし、きつく叱ると席を譲るユウタくんになる。やっぱりよくわからん。

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