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2009年1月 7日 (水)

服、着たる!

福袋を初めて買ったのは、いや正確には買ってないのだが、今から随分前のことだ。百貨店の、電化製品、食料品から衣料品まで入って一万円という福袋の列にさんざんならんだ揚句、すでに買い求めた人が中身を確認しているのを見て、退散したのであった。
決して妙なモノが入っていたのではない。当時独り暮らしだった私には、どれも持て余すに違いない、そう思ったのである。ああ、早くこういうものが重宝する暮らしがしたいものだなあ、そう思った私は、その夏に所帯を持った。思えば、あの買わなかった福袋こそ、本当の福袋だったのかも知れない。

所帯を持ってからも、なかなか初売りに並ぶ、ということはなかったが、近年は必ず、洋服一つは買っている。
よく「あんなものは売れ残りの詰め合わせ」だとか言う人がいるが、最近はなかなか侮れない。損をして福袋を出しているわけではなかろうが、「安かろう悪かろう」の時代は終わっており、どこもブランドイメージを大事にしている。バーゲンだって基本売れ残りだし、最近有名ブランドでは巧妙に「バーゲン用商品」を陳列しているところもある。

だから、要は商品を選べるかどうかなのだ。「モノの値段は買う側が決める」という商原則を逸脱しており、古くから商人の街であった大阪のデパートでは、中身を確認されたと思しきビリビリに破られた福袋が売れ残っているのを見かけたものだ。

最近はあまり見かけなくなったのは、関西人もようやく福袋の「もうひとつの」楽しみ-たぶん、“運だめし″-に気がついてきたのだろうか。余談だが、最近は関西でも整列乗車が浸透してきている一方、都内のマナーが低下しているように感じる。

さて、私の福袋の最大の楽しみは、実は一番目の楽しみの裏返しになるのだが、「運に任せたコーディネート」というのがある。最近自分で服を選んで買うのが面倒になった、というのもあるが、ふと、自分が好きなショップに立ち寄って、いくつの商品の中からいくつの商品に目に留め、いくつの商品を手に取り、いくつの商品が自分のセンスやサイズに合致して一つを選ぶのかを考えた時、サイズとブランドだけしか指定していない福袋の中の商品は、きっと最初のほうで落選した商品なのだろう。つまり、通常決して袖を通すことのない商品なのである。そのことが貴重、と考えるかどうかは人それぞれであり、自分が気に入ったものしか身に付けたくない、という人もいるだろう。
私は自分のセンスを全く信じていないし、福袋の商品に袖を通して初めて、あ、こんな色やスタイルも、結構イケるんじゃない?という“発見″もある。つまり、福袋を“買う″ことが冒険なのではなく、“使ってみる″ことが私にとって冒険であり、このあたり、ブランドの信頼(ヘンなものは置かないだろう)に依るところも大きいとは思う。

それにしても、今年は冒険が過ぎた。信頼できるデパートのノー・ブランドだったが、白のコートに赤のセーターって…。品質はすごくいいのだけれど…。

ちと見にくいが左下が赤のハイネック。これで1万円てどう?
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