ア・モンスター・オブ・大相撲
昨日の大相撲初場所千秋楽の優勝決定戦は、瞬間視聴率30%を越えたそうだ。かくいう私も見ていたが、私は俄かファンではない。先週の中日も、デーモン小暮と輪島の解説が聞きたくて15時から鑑賞していた。
一昨年の夏あたりにサッカー騒動があったが、その時に思ったのは次のようなことだった。
「朝青龍、あなたが思うよりずっと、日本人は相撲を大切に思っているのです」。
しかし私は少し誤解をしていたようだ。当初このネタのタイトルは「朝青龍vs大相撲」で、それはスモウ・レスラーのチャンピオンが、かんてい流の相撲に挑んでいると捩ったが、やめた。
なぜなら実は彼はそれだけではなく、「大相撲」の非常に「大相撲」的なところ、「大相撲」の非常に良くない部分については、しっかり取り込んでいる。ある意味、最悪である。、「大相撲」の自家中毒である。彼は、紛れも無く「大相撲」が生み出したモンスターなのである。
取り組み前、白鵬コールをした観客たちは白鵬に勝って欲しかったのではなく、朝青龍に負けて欲しかったのである。強いからといって好き放題し、上には上下を弁えず、下には力ずくで上下を強い、様式美を軽んじ、具合が悪くなると病気を理由にする。そんなのが暫く休んでも勝利を手にする、なんてのはコツコツやってる人間からは救われないのである。
その一方で、人は朝青龍に勝って欲しい気持ちもある。その場合は、「大相撲」の負けとなる。古い因習やら、「かわいがり」やら、八百屋さんやら、内舘牧子やら、全部土俵の外に投げ出されたうえ、ダメ押しまでされる。
つまり、どっちが勝っても溜飲が下がる、というのが亀田内藤戦を引き合いに出すまでもなく、高視聴率の必須条件なのだ。
朝青龍にはこのBGMで決まり。こんな画像があったのですね。
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