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2008年7月24日 (木)

"NOW AND THEN"

アンソロジー・プロジェクトは極秘裏に進められたが、誰が一体、94年の2月に、ジョンのダコタ・デモに他の三人が音を被していると予想しただろう。かくして、゛゜FREE AS A BIRD゛゜REAL LOVE゜の2曲は世に出たわけだが、期待の高まったアンソロジー3には新曲の収録がなく、ジョージ・マーティン氏のストリングスでお茶を濁されてしまったわけである。

当時、一説には゛GROW OLD WITH ME゜が取り上げられたが完成に至らなかった、との噂があり、これを裏付けるように2年後、ジョン・レノン・アンソロジーにはマーティン氏プロデュースの゛GROW OLD WITH ME゜が収録された。
このプロデューズにあたりマーティン氏は、何とかベースをポールに弾いて欲しかったが叶わなかった、との記事を読んだことがあるが、完成テイクのベースはポールを彷彿とさせるものになっている。

しかし、先の2曲と同時にレコーディングされたのは、この曲のみならずジョンのダコタ・デモから゛NOW AND THEN゜も取り上げられて合計4曲あり、セッション日時まで詳細にネットで明らかにされていた(むろん非公式ですが)。後ろ2曲は何らかの理由でボツになり、陽の目をみることなく今日に至っている。

そしてまた、昨年あたりからこの曲が公開されるという情報が飛び交いだしたが、今回ブログのネタ探しにYOU TUBEを見ていたら見つけたのがコレ↓

うーん、よく出来ている。他のフェイクものに比べて出来が良すぎ。流出かも。でもオクラ入りしたのも何となく頷ける。ポールは「゜REAL LOVE゜は゜FREE AS A BIRD゛ほど楽しめなかった」と言っていた。

取り上げられたのは1曲、2曲じゃなく(その場で3人が作った“All For LOVE”という曲もレコーディングされた、らしい)、いろいろ試したんだろうけど、1曲目ほどの新鮮さは失われてしまい、「スリートルズ」としてどう関わったらよいのか途方にくれたというのが真相かもしれない。そこは30年以上のキャリアのある彼らだから、゜REAL LOVE゜は仕上げたが、「それ以上」の“何か”が生まれることもなく、「それ以上」続ける理由はなかった−というところだろうか。
それに゛NOW AND THEN゜にしても゛GROW OLD WITH ME゜にしても感傷的過ぎる。

ところで、私はこの゛GROW OLD WITH ME゜が好きだ。マーティン・バージョンにファンが重ねたフェイクだと分かっていても・・・そんな私こそ、「感傷的過ぎる」?(08.7)

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